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イントロ

暖かいだけでは森林にならない

気温と降水量の二つの軸で植生を読む

広い地域で似た外観の植生と、そこに暮らす生物のまとまりをバイオームといいます。成立には気候が強く関わります。気温だけで判断せず、水がどれほど得られるかも合わせて見ることが資料読解の中心です。

定義

バイオーム

教科書では
気候条件に対応して成立する、相観が似た生物群集の大きなまとまりです。
言いかえると
相観とは森林、草原、荒原のように外から見た植生の姿です。同じバイオームでも地域ごとに生物種は違いますが、樹木が多い、草本が優占するなどの姿が似ます。緯度や標高が変わると主に気温と水分条件が変わり、成立しやすい相観も変わります。
要点

二軸で判断する

気候資料では、先に気温、次に降水量を確認し、樹木の成長を制限する条件を探します。

  1. 1

    低温では樹木の生育期間が短くなりやすい

  2. 2

    降水が少ないと樹木に必要な水が不足しやすい

  3. 3

    温暖で水も十分なら森林が成立しやすい

  4. 4

    温暖でも乾燥が強ければ草原や荒原になり得る

図解横軸を年平均気温、縦軸を年降水量として森林、草原、荒原が成立しやすい範囲を示す概念図
横軸の気温と縦軸の降水量を順に読み、二つの軸を同時に比べて樹木の成長を制限する条件を探します。境界は連続的で、地域差のある概念的な範囲です。
比較
相観成立しやすい条件判断の軸
森林生育に必要な温度と水がある樹木が高く密に育つ
草原水分又は低温が樹木を制限草本が広く優占する
荒原乾燥又は低温が特に厳しい植物被覆がまばらになる

相観森林

成立しやすい条件
生育に必要な温度と水がある
判断の軸
樹木が高く密に育つ

相観草原

成立しやすい条件
水分又は低温が樹木を制限
判断の軸
草本が広く優占する

相観荒原

成立しやすい条件
乾燥又は低温が特に厳しい
判断の軸
植物被覆がまばらになる

気温と水分のどちらが制限要因かを考えると、相観を説明しやすくなります。

手順

気候グラフから読む順序

  1. 1

    年平均気温と季節変化を確認する

  2. 2

    年降水量と乾燥する季節を確認する

  3. 3

    樹木の生育を制限しそうな要因を選ぶ

  4. 4

    森林・草原・荒原のどの相観が成立しやすいか説明する

場面
地点AとBはどちらも年平均気温20℃だが、年降水量はAが1800 mm、Bが350 mmだった。
順に考えると
気温だけなら両地点とも温暖です。しかしBは降水量が大幅に少なく、樹木が密な森林をつくるには水分が制限要因になり得ます。Aでは森林、Bでは草原又はより乾燥した荒原の相観が成立しやすいと予想できます。
ここが結論
同じ気温でも降水量が違えば、成立しやすいバイオームは変わります。二つの軸を使った説明が必要です。
注意

図の境界は国境のような線ではない

確認

確認テスト

Q1

温暖な地域でも森林ではなく草原が成立し得る主な条件はどれですか。

まとめ

まとめ

  1. 1

    バイオームは相観が似た生物群集の大きなまとまり

  2. 2

    成立には主に気温と降水量が関わる

  3. 3

    温暖でも乾燥すれば草原・荒原になり得る

  4. 4

    境界は概念的で、地域差や移行帯がある

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