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イントロ

バランスは静止ではない

揺れながら戻る変化と、戻れない変化を見分ける

生態系では季節、天候、繁殖などによって個体数や環境が常に変わります。それでも変動がある範囲に収まり、関係が保たれることがあります。生態系のバランスは、全てが止まった状態ではなく動的な状態です。

定義

動的平衡と撹乱

教科書では
動的平衡は変動しながら一定範囲が保たれる状態、撹乱は生態系の構成や環境を変える出来事です。
言いかえると
小さな季節変動の後に個体数が以前の範囲へ戻る場合があります。一方、大規模な森林伐採、強い汚染、火災などで生息場所や食物網が大きく変わると、以前の範囲へ戻りにくい場合があります。出来事の名前だけでなく、変化の大きさと回復を見ることが大切です。
要点

グラフで見る三点

時間変化の資料では、一時点の値でなく変化の前後を読みます。

  1. 1

    通常時にどの範囲で変動しているか

  2. 2

    撹乱の直後にどれほど外れたか

  3. 3

    時間がたつと元の範囲へ近づくか

  4. 4

    別の状態で変動し続けていないか

図解通常の変動が一定範囲へ戻るグラフと、大きな撹乱後に元の範囲へ戻らないグラフを比較する図
帯は通常の変動範囲、縦線は撹乱の時点です。左と右の曲線を時間に沿って追い、撹乱後の値が帯へ戻るか、別の範囲へ移るかを比べて読みます。
比較
資料の特徴読み方注意
季節ごとに上下し元へ戻る動的平衡が保たれる例変化ゼロではない
撹乱直後に外れ後で戻る回復が見られる例回復には時間が必要
撹乱後に別の範囲で推移バランスが崩れた可能性原因を追加調査する

資料の特徴季節ごとに上下し元へ戻る

読み方
動的平衡が保たれる例
注意
変化ゼロではない

資料の特徴撹乱直後に外れ後で戻る

読み方
回復が見られる例
注意
回復には時間が必要

資料の特徴撹乱後に別の範囲で推移

読み方
バランスが崩れた可能性
注意
原因を追加調査する

平均値だけでなく、変動幅と時間を見て判断します。

手順

撹乱資料の判断手順

  1. 1

    撹乱前の基準となる変動範囲を決める

  2. 2

    撹乱直後の変化量と影響を受けた種を確認する

  3. 3

    十分な時間後に元の範囲へ近づくかを見る

  4. 4

    食物網や環境要因から回復又は持続変化の理由を考える

場面
池の植物プランクトン量は毎年春に増え冬に減っていた。ある年に大量の排水が入り、その後は高い値が続き、魚の個体数は低いままだった。
順に考えると
排水前の上下は季節に対応した通常の変動です。排水後は植物プランクトンが以前の範囲へ戻らず、魚も低い状態が続いています。大きな撹乱により、水質や食物網を含む生態系の状態が変わった可能性があります。
ここが結論
撹乱前の変動幅を基準に、撹乱後の大きさと回復の有無を比較すると、バランスの変化を説明できます。
注意

一度の増減だけで崩壊と決めない

確認

確認テスト

Q1

生態系の動的平衡について最も適切な説明はどれですか。

まとめ

まとめ

  1. 1

    生態系のバランスは変化を含む動的平衡

  2. 2

    通常時の変動範囲を基準にする

  3. 3

    撹乱後の変化量と回復を時間軸で見る

  4. 4

    大きな撹乱では別の状態へ移ることがある

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