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イントロ

森は一枚の緑ではない

高さごとの層と、届く光を対応させよう

遠くから見ると森林は一つの緑のかたまりに見えます。しかし中へ入ると、高い木、その下の低い木、地表近くの草本という高さの違いがあります。植物の並び方を光環境と一緒に読むと、植生の構造が見えてきます。

定義

植生と階層構造

教科書では
植生はある場所を覆う植物のまとまり、階層構造は森林内で植物が高さの異なる層をつくる構造です。
言いかえると
森林では、上部の高木層が多くの光を受け、その下に亜高木層や低木層、草本層が続きます。林床へ届く光は上層で葉に吸収されるため少なくなります。層の名前だけを覚えるより、高さが変わると光条件も変わるという対応を押さえます。
要点

資料を読む三つの手掛かり

森林断面の問題では、植物名を知らなくても高さと光の情報から判断できます。

  1. 1

    最上部の葉は強い光を受けやすい

  2. 2

    上層の葉が光を吸収すると下層は暗くなる

  3. 3

    暗い林床には弱い光でも生育できる植物が見られる

  4. 4

    林縁や林冠のすき間では林内より光が届きやすい

比較
場所光の傾向観察の着眼点
林冠付近強い高い木の葉が広がる
低木層中程度から弱い上層のすき間の影響を受ける
林床弱い草本や芽生えの分布を見る

場所林冠付近

光の傾向
強い
観察の着眼点
高い木の葉が広がる

場所低木層

光の傾向
中程度から弱い
観察の着眼点
上層のすき間の影響を受ける

場所林床

光の傾向
弱い
観察の着眼点
草本や芽生えの分布を見る

同じ森林内でも光は一様ではなく、高さと林冠の状態で変わります。

図解森林の高木層、低木層、草本層、林床と、上から下へ弱くなる光を対応させた断面図
左の高さ区分と右の光量目盛りを横に対応させて読みます。上層で光が吸収されるため、林床ほど暗くなり、見られる植物の特徴も変わります。
手順

森林断面を読む順序

  1. 1

    地表からの高さを確認し、層を分ける

  2. 2

    林冠が閉じている場所とすき間を見分ける

  3. 3

    各層へ届く光の強さを比べる

  4. 4

    植物の高さや分布を光条件と結び付ける

場面
同じ森林で、林内と林縁の1平方メートルに生える草本を調べると、林縁の方が種類も被度も大きかった。
順に考えると
林縁は横からも光が入り、林冠の内側より地表へ光が届きやすい場所です。したがって、この差はまず光環境の違いから説明できます。ただし水分や人の踏み込みなども違う可能性があるため、光だけが原因だと断定せず、追加の条件を測るのが探究です。
ここが結論
観察結果は「林縁の方が明るい→草本が生育しやすい」という仮説を支えますが、他の条件もそろえて確かめます。
注意

森林の中はどこも同じ暗さではない

確認

確認テスト

Q1

林冠がよく発達した森林で、一般に林床へ届く光が少ない主な理由はどれですか。

まとめ

まとめ

  1. 1

    植生はある場所を覆う植物のまとまり

  2. 2

    森林では高さの異なる階層ができる

  3. 3

    上層で光が吸収されるため林床ほど暗くなりやすい

  4. 4

    高さ、光、植物の分布を対応させて資料を読む

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