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イントロ

化学式を質量の比として読む

下付き数字を原子量の合計へつなぐ

分子量も式量も、化学式に含まれる各元素の原子量を、原子数だけ掛けて合計した相対値です。分子がある物質では分子量、組成式で表す物質では式量と呼び分けます。

定義

分子量と式量

教科書では
分子量は1分子の相対質量、式量は化学式で示された原子やイオンの組合せ1単位分の相対質量です。
言いかえると
H₂Oのように独立した分子をつくる物質は分子量で表します。NaClのようなイオン結晶はNaCl分子が並ぶのではなく、Na⁺とCl⁻が一定比で広がるため、組成式NaClについて式量を使います。計算方法は同じでも、物質のつくりを表す言葉が違います。
公式

化学式から合計する

元素ごとに原子量×原子数を作り、最後に足します。

分子量・式量

下付き数字がない元素は1個、括弧の外の数字は括弧内すべてに掛かります。

  • 元素ごとの寄与を合計する
使うときのコツ

先に元素別の原子数表を作ると、括弧や下付き数字の見落としを防げます。

解くコツ

化学式を左から計算する前に、元素名、原子数、使う原子量の3列に分けます。名称は計算後に、分子式か組成式かで判断します。

図解H2Oの分子量とNaClの式量を、化学式の下付き数字から原子量の合計へ展開する比較図
H₂OはH原子2個とO原子1個を合計して分子量を、NaClはNaとClを1個ずつ合計して式量を求めます。計算方法と名称の判断を分けます。
手順

化学式を読む4段階

  1. 1

    物質が分子式で表されるか、組成式で表されるかを確認する

  2. 2

    元素ごとに下付き数字と括弧から原子数を数える

  3. 3

    各原子量に原子数を掛けてから合計する

  4. 4

    相対値なので単位を付けず、計算漏れがないか見直す

比較
つくり使う名称
H₂O独立した分子分子量
CO₂独立した分子分子量
NaCl陽イオンと陰イオンの結晶式量
CaCO₃イオンを含む結晶の組成式式量

H₂O

つくり
独立した分子
使う名称
分子量

CO₂

つくり
独立した分子
使う名称
分子量

NaCl

つくり
陽イオンと陰イオンの結晶
使う名称
式量

CaCO₃

つくり
イオンを含む結晶の組成式
使う名称
式量

式に含まれる原子量を足す方法は共通ですが、NaClを1個の分子として扱わないことが重要です。

場面
原子量をH=1.0、O=16.0、Ca=40.0として、H₂Oの分子量とCa(OH)₂の式量を求める。
順に考えると
H₂OはHが2個、Oが1個なので、1.0×2 + 16.0 = 18.0です。Ca(OH)₂は括弧内のOとHがそれぞれ2個なので、40.0 + 16.0×2 + 1.0×2 = 74.0です。括弧の外の2をOだけに掛けないことが要点です。
ここが結論
H₂Oの分子量は18.0、Ca(OH)₂の式量は74.0です。どちらも相対値なので単位は付けません。
注意

下付き数字と係数を混同しない

確認

確認テスト

Q1

原子量をNa=23.0、O=16.0、H=1.0とすると、NaOHの式量はどれですか。

まとめ

まとめ

  1. 1

    分子量と式量は化学式中の原子量を原子数に応じて合計する

  2. 2

    分子からなる物質は分子量、組成式で表す物質は式量と呼ぶ

  3. 3

    括弧の外の数字は括弧内すべての原子数に掛ける

  4. 4

    相対値なので無単位であり、モル質量のg/molとは別である

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