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イントロ

慣性の法則

物体は今の状態を保とうとする

物体は、自分から止まったり、自分から向きを変えたりするのではありません。今の状態を変える原因がないなら、その状態をそのまま続けます。

定義

慣性の法則

教科書では
物体にはたらく力の合力が 0 なら、その物体の運動状態は変わらないという法則です。
言いかえると
止まっているものは止まり続け、動いているものは同じ速さでまっすぐ進み続けようとします。『動いている物体には力が必要』ではなく、『状態を変えるときに合力が必要』と見るのが大切です。
比較
場面合力その後
静止している物体0静止を保つ
等速で動く物体0同じ速さで進み続ける
状態が変わるとき0ではない加速・減速・向きの変化

場面静止している物体

合力
0
その後
静止を保つ

場面等速で動く物体

合力
0
その後
同じ速さで進み続ける

場面状態が変わるとき

合力
0ではない
その後
加速・減速・向きの変化

慣性の法則は、止まっている場合と動いている場合を分けるのでなく、「状態が変わるかどうか」で考える法則です。

要点

問題で使う見方

慣性の問題では、「動いているか」ではなく「速度が変わっているか」を見ると、前向きの力を勝手に足しにくくなります。

  1. 1

    止まっている場合も等速直線運動の場合も、合力 0 の候補と考える

  2. 2

    動いていること自体は、前向きの力がある証拠ではない

  3. 3

    速度が変わらないなら、今の状態を保っていると読む

図解急停止する車内で、人の体が前へ倒れこむように見える場面を示した図
乗り物が止まっても、体はそれまでの前向きの運動状態を保とうとします。慣性が『止まりたがる性質』ではなく、『今の状態を続けようとする性質』だと分かりやすい日常場面です。
場面
摩擦の小さい床の上を、パックが一定の速さでまっすぐ進んでいる。
順に考えると
この場面では、前向きに進んでいても「前向きの力が残っている」とは限りません。速度が変わっていないなら、合力は 0 と考えます。問題文に「一定の速さ」「まっすぐ」があれば、慣性の法則から状態が保たれていると読めることが多いです。
ここが結論
動いていることと、力が働いていることは同じではありません。速度の変化があるかどうかを先に見ます。
注意

動いている物体に進行方向の力を足しがち

確認

確認テスト

Q1

慣性の法則として最も適切なのはどれですか。

まとめ

まとめ

  1. 1

    慣性は、今の運動状態を保とうとする性質

  2. 2

    合力が 0 なら、静止も等速直線運動も保たれる

  3. 3

    動いていることと力があることは別

  4. 4

    問題では、速度が変わるかどうかを先に見る

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