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イントロ

位置エネルギー

動いていなくてもエネルギーをもつことがある

動いていなくても、『手を離せば動き出せる状態』ならエネルギーをもっていると考えます。高さやばねの変形は、その代表例です。

定義
とは、位置や変形の状態によって決まるエネルギーです。
たとえば
棚の上の本は高さに応じた値をもち、縮めたばねは変形量に応じた値をもちます。どちらも基準とする状態からの差で決まります。
公式

高さから状態の量を求める

を決めると、物体の高さによる値を 1 本の式で扱えます。

高さ h の物体

m の物体が、基準面から高さ h だけ上にあるときの U を求めます。

  • 位置エネルギー
  • 質量
  • 基準面からの高さ
使うときのコツ

物体が下がると、この量の減少分だけが正の仕事をします。

解くコツ

式に入る前に高さ0の基準面を確認し、そこからの高さhを選びます。

公式

ばねの変形から求める

を基準にすると、ばねのから蓄えられた量を求められます。

自然長から x だけ変形したばね

が成り立つばねを、自然長から x だけ伸ばす、または縮めたときのです。

  • はN/m
  • 自然長からの伸び・縮みの大きさ
使うときのコツ

ばねが自然長へ戻ると、この量の減少分だけ弾性力が正の仕事をします。

解くコツ

ばねの全長ではなく、自然長からの伸び・縮みxを使い、適用範囲を確認します。

比較
種類増えるとき代表例
重力による位置エネルギー高く上げる棚の上の本
弾性力による位置エネルギーばねを縮める・伸ばすおもちゃのばね
共通点状態が変わるまだ動いていなくてももつ

種類重力による位置エネルギー

増えるとき
高く上げる
代表例
棚の上の本

種類弾性力による位置エネルギー

増えるとき
ばねを縮める・伸ばす
代表例
おもちゃのばね

種類共通点

増えるとき
状態が変わる
代表例
まだ動いていなくてももつ

の一種で、今の運動ではなく状態の違いに注目して考えます。

要点

計算のコツ

の問題では、m・g・h を入れる前に「どこを高さ 0 とするか」を決めるだけで見通しがよくなります。

  1. 1

    は U = mgh で求める

  2. 2

    は、基準で U = 1/2 kx²

  3. 3

    高さ h は、0 と決めたからどれだけ上かで考える

  4. 4

    は J で、と足し合わせて考えられる

図解高い棚の上にある球と、圧縮されたばねに載った物体を並べて示した図
高いにある物体も、縮められたばねも、まだ動いていなくても後で運動を生み出せる状態です。が『状態に蓄えられたはたらき』だと分かりやすい図です。
図解位置エネルギーUが高さhに比例して増える直線グラフを示し、高さが2倍で位置エネルギーも2倍になることを示した図
U-h グラフでは、は高さに比例してまっすぐ増えます。高さを 2 倍にすると U も 2 倍になるので、の『2 乗で効く』増え方との違いも見分けやすくなります。
場面
2.0 kg の物体を、床を基準に高さ 3.0 m まで持ち上げた。g = 10 m/s² とする。
順に考えると
は U = mgh = 2.0 × 10 × 3.0 = 60 J です。ここで h は床からの高さとして読んでいます。もし机の上を基準にすると h の値が変わるので、最初にどこを 0 とするかを確認するのが大切です。
ここが結論
この物体の位置エネルギーは 60 J です。を決めてから式に入れましょう。
注意

高さの基準を飛ばさない

確認

確認テスト 1

Q1

が大きくなる代表的な変化はどれですか。

確認

確認テスト 2

Q1

が成り立つ同じばねで、からのを2倍にするとはどうなりますか。

まとめ

まとめ

  1. 1

    は U = mgh で表される

  2. 2

    基準で U = 1/2 kx²

  3. 3

    高いほど、また重いほどは大きい

  4. 4

    面と、ばねの自然長を先に決めることが大切

  5. 5

    は J でと比べられる

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