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イントロ

散布図を関数で近似する

点を全部通すのではなく、傾向とずれを一緒に読む

散布図の点の並びを簡単な関数で近似すると、二つの量の関係を要約して予測できます。点とモデルの縦の差である残差も、モデルの限界を示します。

定義

関数による近似

教科書では
散布図の全体傾向を表す直線や曲線を選び、入力から出力の代表的な値を予測することです。
言いかえると
実際のデータには個人差や測定誤差があるため、一つの関数が全点を通るとは限りません。モデルの傾きは平均的な変化、残差は各点が予測からどれだけずれたかを表します。散布図の形と目的に合う単純なモデルを選びます。
公式

近似値と残差

教材用の通学距離x kmと通学時間y分の散布図を考えます。

説明用の近似直線

このデータ範囲では、距離が1 km増えると通学時間の代表値が約1.25分増えるという近似です。

  • 通学距離、単位km
  • モデルによる通学時間の予測値、単位分
使うときのコツ

この係数は教材用データからの近似で、一般的な移動速度を表す法則ではありません。

残差

正なら点はモデルより上、負なら下にあります。

  • 実際に観測した値
  • 関数モデルが予測した値
使うときのコツ

残差が入力の大きさに応じて曲線状に並ぶなら、直線以外を検討します。

解くコツ

散布図→形の候補→係数の意味→残差→適用範囲の順に評価します。

図解通学距離と通学時間の散布図、近似直線、ある点の観測値と予測値の残差を示す図
近似直線は点群の中央を通る傾向を表します。ある観測点と同じxで直線上の予測値を取り、縦の差を残差としてモデルのずれにします。
手順

散布図からモデルを選ぶ

  1. 1

    軸の変数・単位・観測範囲を確認する

  2. 2

    点群が直線、曲線、周期などどの形に近いか見る

  3. 3

    目的に十分な単純な関数を候補にする

  4. 4

    係数を文脈と単位で解釈する

  5. 5

    残差の大きさと並び、外れた点、範囲外予測を評価する

比較
使い方位置注意
内挿観測したxの範囲内データの支えが比較的ある
外挿観測範囲の外関係が続く保証が弱い
残差点と予測の縦差正負と大きさを両方見る

使い方内挿

位置
観測したxの範囲内
注意
データの支えが比較的ある

使い方外挿

位置
観測範囲の外
注意
関係が続く保証が弱い

使い方残差

位置
点と予測の縦差
注意
正負と大きさを両方見る

予測式だけでなく、元の散布図と観測範囲を常に一緒に示します。

場面
教材用データをŷ=1.25xで近似する。通学距離8 kmの生徒の実測時間が13分だった。
順に考えると
予測値はŷ=1.25×8=10分です。残差は13−10=3分で、点は直線より3分上にあります。この差は信号、交通手段、待ち時間など距離以外の要因を含む可能性がありますが、1点だけから原因は決められません。
ここが結論
予測10分、残差+3分です。
注意

直線を観測範囲の外へ伸ばしすぎない

確認

確認テスト

Q1

予測値ŷ=20、観測値y=17のとき、残差y−ŷはいくつですか。

まとめ

まとめ

  1. 1

    散布図の全体形と目的から関数を選ぶ

  2. 2

    係数は単位付きで文脈へ戻す

  3. 3

    残差は観測値−予測値

  4. 4

    内挿と外挿、関連と因果を区別する

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