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イントロ

H⁺の受け渡しで酸・塩基を見る

性質の暗記から粒子の役割へ

は相手へH⁺を与える物質、は相手からを受け取る物質です。反応相手との組合せを見て役割を判定します。

定義
とは、反応相手へ水素イオンH⁺を与える物質です。
見分けるポイント
は、反応相手からを受け取る物質です。同じ水も相手によって与える側にも受け取る側にもなるため、物質名だけでなく粒子の移動から役割を判断します。
公式

H⁺授受を示す反応

H⁺がどちらからどちらへ移ったかを追います。

塩化水素と水

HClがを与える、H₂OがH⁺を受け取るです。

  • 水分子がH⁺を受け取ったオキソニウムイオン
  • HClがH⁺を与えた後の粒子
使うときのコツ

反応前後で原子数との合計が保存されることも確認します。

解くコツ

反応式の前後でHを1個失った粒子を酸、Hを1個受け取った粒子を塩基と判断します。

図解HClからH2OへHプラスが移り、H3OプラスとClマイナスになる様子を形と矢印で示す図
HClからH₂OへH⁺が移る矢印を追うと、与えたHClが、受け取ったH₂Oがです。色だけでなく粒子名と移動矢印で役割を示します。
比較
観点塩基
H⁺の授受H⁺を与えるH⁺を受け取る
水溶液の代表例塩酸・酢酸水酸化ナトリウム・アンモニア
指示薬の変化酸性側の変化塩基性側の変化
安全味や触感で確かめない味や触感で確かめない

観点H⁺の授受

H⁺を与える
塩基
H⁺を受け取る

観点水溶液の代表例

塩酸・酢酸
塩基
水酸化ナトリウム・アンモニア

観点指示薬の変化

酸性側の変化
塩基
塩基性側の変化

観点安全

味や触感で確かめない
塩基
味や触感で確かめない

指示薬は観察の手段ですが、定義の中心はH⁺の授受です。色覚に依存せず記録値やラベルも使います。

手順

酸・塩基を判定する手順

  1. 1

    でHを含む粒子を反応前後で対応させる

  2. 2

    H⁺を1個与えた側と受け取った側を特定する

  3. 3

    与えた側を酸、受け取った側を塩基と名付ける

  4. 4

    原子数と電荷の合計が保存されているか確認する

場面
NH₃ + H₂O ⇄ NH₄⁺ + で、NH₃とH₂Oの役割を判定する。
順に考えると
NH₃は反応後にNH₄⁺となり、H⁺を1個受け取っています。したがってNH₃は塩基です。H₂OはH⁺を与えてOH⁻になったため、この反応では酸として働きます。は左辺0、右辺は+1と−1の合計0です。
ここが結論
NH₃が塩基、H₂Oが酸です。H₂Oを常に中性で役割なしとせず、反応相手とのH⁺移動を読みます。
注意

酸はHを含む物質すべてではない

確認

確認テスト

Q1

HCl + H₂O → H₃O⁺ + Cl⁻で、H₂Oの役割を正しく説明したものはどれですか。

まとめ

まとめ

  1. 1

    酸はH⁺を与え、塩基はH⁺を受け取る

  2. 2

    反応相手との組合せとH⁺の移動から役割を判定する

  3. 3

    OHを含まなくてもNH₃のように塩基となる物質がある

  4. 4

    性質の確認は安全な学校実験と記録に基づき、味見や接触をしない

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