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イントロ

原子の重さを比でそろえる

極めて小さい質量を扱いやすい物差しへ

原子1個の質量は小さすぎるため、炭素12原子1個の質量の12分の1を基準にした比で表します。元素の原子量は、自然界にある同位体の相対質量を存在比で平均した値です。

定義

相対質量と原子量

教科書では
相対質量は基準に対する質量の比、原子量は元素を構成する同位体の相対質量を存在比で加重平均した値です。
言いかえると
基準は炭素12原子1個の質量の12分の1です。比なので g などの単位は付きません。質量数は陽子数と中性子数の和を表す整数ですが、原子量は同位体の混合を反映するため小数になることがあります。この違いを先に分けると、後のモル質量でも単位を混同しません。
公式

原子量を求める関係

各同位体の相対質量に、その存在割合を掛けて足します。

原子量

存在割合は百分率を100で割った小数に直し、全体で1になることを確かめます。

  • 各同位体について足し合わせる記号
使うときのコツ

平均値は、使った相対質量の最小値と最大値の間に入るか確認します。

解くコツ

質量数と原子量を取り違えないことが第一です。問題に同位体の割合があれば加重平均、特定の1原子だけならその同位体の相対質量を読みます。

図解炭素12の基準から相対質量を定め、塩素35と塩素37の存在割合を加重平均して原子量を得る図
炭素12の12分の1を共通の物差しにし、塩素35と塩素37を存在割合に応じて平均します。整数の質量数と小数になり得る原子量を分けて読みます。
要点

判断の順番

値の名前、単位、対象の3点を順に確認します。相対質量と原子量は無単位で、モル質量の g/mol とは別物です。

  1. 1

    質量数は特定の同位体の陽子数と中性子数の和

  2. 2

    相対質量は炭素12基準の質量比

  3. 3

    原子量は元素全体についての存在比付き平均

  4. 4

    存在割合の合計は1または100%になる

比較
何を表すか単位
質量数1個の原子核にある陽子と中性子の合計なし
相対質量基準に対する1粒子の質量比なし
原子量同位体を存在比で平均した相対値なし

質量数

何を表すか
1個の原子核にある陽子と中性子の合計
単位
なし

相対質量

何を表すか
基準に対する1粒子の質量比
単位
なし

原子量

何を表すか
同位体を存在比で平均した相対値
単位
なし

名前が似ていても、1個の原子を読む値か、自然界の元素全体を代表する平均かが異なります。

場面
相対質量35.0の同位体が75.0%、相対質量37.0の同位体が25.0%ある元素の原子量を求める。
順に考えると
75.0%を0.750、25.0%を0.250に直します。35.0 × 0.750 + 37.0 × 0.250 = 26.25 + 9.25 = 35.50 です。割合の合計は1.000で、答え35.50は35.0と37.0の間にあるため、平均として妥当です。
ここが結論
原子量は35.5です。これは特定の原子の質量数ではなく、同位体の混合を代表する無単位の平均値です。
注意

平均を単純に2で割らない

確認

確認テスト

Q1

相対質量10.0が20%、相対質量11.0が80%の元素の原子量として正しいものはどれですか。

まとめ

まとめ

  1. 1

    相対質量は炭素12原子の質量を基準にした比で、単位を付けない

  2. 2

    原子量は同位体の相対質量を存在比で加重平均した値

  3. 3

    質量数は特定の原子、原子量は元素全体を代表する値として分ける

  4. 4

    加重平均の答えは元の値の範囲内か確かめる

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