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イントロ

仕事とは何か

力があるだけでは仕事とはいえない

日常語の『頑張った』と、物理の『仕事』は同じ意味ではありません。物理では、力の向きと移動の向きがどう関わるかに注目します。

定義

仕事

教科書では
力 F が移動 s に対して角 θ をなすとき、仕事 W は W = Fs cos θ で表せます。
言いかえると
力を加えていても、力の向きに動いていなければ、物理では仕事をしたとはいいません。日常の「頑張った感じ」ではなく、「その力が移動にどう関わったか」で判断します。同じ向きなら θ = 0° で正、反対向きなら θ = 180° で負、直角なら θ = 90° で 0 と読むと問題を整理しやすくなります。
公式

仕事の公式

仕事は力の大きさだけでなく、移動との角度まで含めて決まります。

仕事

力 F と移動 s のなす角 θ を使って、その力がした仕事 W を求めます。

  • 仕事
  • 力の大きさ
  • 移動距離
  • 力と移動のなす角
使うときのコツ

θ = 0° なら W = Fs、θ = 90° なら W = 0、θ = 180° なら負になります。

解くコツ

まず角 θ を見て、正・負・0 のどれになりそうかを決めてから数値を入れます。

比較
場面仕事理由
荷物を持ち上げる力の向きに移動する
水平に持って歩く0力と移動が直角になる
摩擦で止まる力が動きと反対向きに働く

場面荷物を持ち上げる

仕事
理由
力の向きに移動する

場面水平に持って歩く

仕事
0
理由
力と移動が直角になる

場面摩擦で止まる

仕事
理由
力が動きと反対向きに働く

仕事は、力があるかどうかではなく、移動との関係で決まります。

要点

計算で見る仕事

仕事の問題では、まず力と移動の角度関係を見て、正・負・0 のどれになりそうかを決めると式のミスが減ります。

  1. 1

    同じ向きなら W = Fs として正の仕事になる

  2. 2

    反対向きなら負の仕事として読む

  3. 3

    直角ならその力の仕事は 0 になる

  4. 4

    単位は J で、1 J = 1 N·m とつながる

図解左でかばんを上に持ち上げる場面と、右でかばんを横に運ぶ場面を並べ、力と移動の向きの違いを矢印で示した図
力と移動が同じ向きなら仕事をし、向きが直角ならその力の仕事は 0 になります。日常の動きを比べると、物理でいう仕事の意味が見えやすくなります。
場面
5.0 N の力で物体を上向きに 2.0 m 持ち上げた。
順に考えると
力の向きと移動の向きが同じなので、仕事は W = Fs = 5.0 × 2.0 = 10 J です。もし同じ 5.0 N の上向きの力のまま横に 2.0 m 運んだなら、向きが直角になるのでその力の仕事は 0 J です。式に入る前に、向きの関係を判定するのが大切です。
ここが結論
この場面の仕事は 10 J です。仕事の計算では、力と移動の向きを先に見ます。
注意

疲れたかどうかでは決めない

確認

確認テスト 1

Q1

かばんを水平に持ったまま歩くとき、その上向きの力の仕事が 0 になる理由はどれですか。

確認

確認テスト 2

Q1

10 Nの力で物体を力の向きに2 m動かしたとき、仕事はどれですか。

まとめ

まとめ

  1. 1

    物理の仕事は、力と移動の関係で決まる

  2. 2

    仕事は W = Fs cos θ で考え、同じ向きなら W = Fs になる

  3. 3

    正・負・0 の違いは向きの関係で決まる

  4. 4

    単位は J で表す