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イントロ

全部試さずに「不可能」を示す

操作で変わらない量を見つける

敷き詰めを何度試しても失敗するだけでは、不可能の証明になりません。盤面を二種類に分け、どの置き方でも変わらない関係を見つけると、すべての配置を一度に除外できます。個別の試行から一般の根拠へ進む見方です。

定義

不変量

教科書では
操作を繰り返しても値や関係が変わらないように選んだ量です。
言いかえると
8×8盤を市松模様にA・Bの二種類で塗ると、縦横に隣り合うマスは必ず異なる種類です。1×2ドミノは隣接2マスを覆うため、向きに関係なくAを1マス、Bを1マス覆います。そこでAとBの個数差が、すべての置き方を調べる代わりの不変量になります。
図解AとBを交互に記した8×8盤から同じAの対角隅2マスを除き、ドミノがAとBを一つずつ覆うことを示す図
対角の同種2マスを除くとAとBの個数差は2になります。しかし各ドミノは縦置きでも横置きでもA・Bを1つずつ覆うため、この差を埋められません。
要点

よい不変量の選び方

問題の操作が毎回どんなマスを使うかに注目し、それを数えやすい分類へ置き換えます。分類は見た目ではなく、操作との関係で選びます。

  1. 1

    盤面をA・Bの二種類へ分ける

  2. 2

    一手が各種類をいくつ使うか調べる

  3. 3

    開始時と目標時の個数を比べる

  4. 4

    矛盾が出れば不可能と結論する

手順

不可能性を説明する4段階

  1. 1

    交互にA・Bを付ける

  2. 2

    除かれたマスの種類を確認する

  3. 3

    ドミノ一枚がA・Bを一つずつ覆うと示す

  4. 4

    残る個数差との矛盾を述べる

場面
8×8盤の左上と右下の隅を除き、残り62マスを31枚のドミノで覆えるか。
順に考えると
元の盤にはAとBが32マスずつあります。左上と右下は同じ種類Aなので、除いた後はAが30、Bが32です。31枚のドミノならAとBを31ずつ覆う必要がありますが、Aは30しかありません。向きを変えても一枚が覆うA・Bの組は変わらないため、どんな配置でも矛盾し、敷き詰められません。
ここが結論
面積62が偶数であることは必要条件にすぎません。A・Bの個数が等しいという、より強い必要条件を満たさないことが決定的です。必要条件を一つ満たしても十分とは限りません。
注意

数回の失敗だけでは証明にならない

確認

確認テスト

Q1

同色の対角隅2マスを除いた盤をドミノで覆えない決め手はどれですか。

まとめ

まとめ

  1. 1

    不変量はどの操作でも変わらない関係である

  2. 2

    二値化すると操作の共通点を数えやすい

  3. 3

    面積だけでなく種類別の個数を調べる

  4. 4

    必要条件を満たすか開始時点で比べる

  5. 5

    矛盾により全配置をまとめて除外できる

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