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イントロ

確率変数の期待値

起こりやすさを重みにした分布の中心

期待値は、確率変数の各値にその確率を掛けて足した重み付き平均です。値が大きくても起こりにくければ、中心への影響は小さくなります。

定義

期待値

教科書では
確率変数の各値を、その値をとる確率で重み付けした平均です。
言いかえると
単純平均は値を同じ重さで扱いますが、確率分布では起こりやすさが違います。値と確率の積は、その値が平均へどれだけ寄与するかを表します。すべての寄与を足したE(X)は分布の中心を示しますが、Xがその値を実際にとる必要はありません。
公式

期待値の公式

Xがxᵢを確率pᵢでとるときに使います。

期待値

各値xᵢとその確率pᵢを掛け、すべての値について足します。

  • Xの期待値
  • Xがとる値
  • X=xᵢとなる確率
使うときのコツ

先に確率の合計が1か確認すると、掛け合わせのずれを見つけやすくなります。

解くコツ

分布表に「値×確率」の列を追加し、行ごとに対応を崩さず計算します。

図解確率分布の各値と確率の積を足して期待値1を得る図
X=0、1、2の各値を確率1/4、1/2、1/4で重み付けします。左右の寄与が釣り合い、合計した期待値は中央の1になります。
手順

期待値を求める手順

  1. 1

    分布表で値と確率の対応を確認する

  2. 2

    各行で値と確率を掛ける

  3. 3

    すべての積を足す

  4. 4

    答えの単位と、分布の中心としての意味を書く

比較
見方正しい意味誤った読み
1回の結果Xがとり得る値のどれか必ず期待値になる
多数回の平均期待値の近くへ安定する目安毎回同じ値になる
単位Xと同じ単位確率なので単位なし

見方1回の結果

正しい意味
Xがとり得る値のどれか
誤った読み
必ず期待値になる

見方多数回の平均

正しい意味
期待値の近くへ安定する目安
誤った読み
毎回同じ値になる

見方単位

正しい意味
Xと同じ単位
誤った読み
確率なので単位なし

期待値は未来の1回を当てる予言ではなく、確率を考慮して分布の中心を比べる指標です。

場面
硬貨2枚を投げたときの表の枚数Xは、0、1、2を確率1/4、1/2、1/4でとる。
順に考えると
値と確率を対応させると、E(X)=0×1/4+1×1/2+2×1/4です。各項は0、1/2、1/2なので、合計は1です。X=1は実際に起こり得る値ですが、期待値の意味は「次に必ず1枚」ではなく、繰り返したときの表の平均枚数です。
ここが結論
期待値は1枚です。
注意

値だけの単純平均にしない

確認

確認テスト

Q1

Xが0を確率0.2、1を確率0.5、2を確率0.3でとるとき、E(X)はいくつですか。

まとめ

まとめ

  1. 1

    期待値は各値×確率の合計

  2. 2

    値と確率の対応を表の行ごとに守る

  3. 3

    期待値は多数回の平均の目安で、1回の予言ではない

  4. 4

    答えの単位は確率変数と同じ

  5. 5

    期待値は確率変数の最小値と最大値の間に入るので、計算後の検算にも使える大切な性質をもつ

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