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イントロ

母集団・標本と無作為抽出

一部のデータから全体を推測する入口

調べたい対象全体が母集団、そこから実際に調べる一部が標本です。標本を偶然に任せる仕組みで選ぶ無作為抽出が、確率を使った推測の土台になります。

定義

母集団と標本

教科書では
母集団は知りたい対象全体、標本は母集団から抽出して観測する一部です。
言いかえると
全国の高校生の通学時間を知りたいなら、対象とする年度や学年を含めて母集団を定めます。その全員を調べる代わりに一部を標本として選び、標本平均から母平均を推測します。誰を選ぶかが偏ると、計算が正しくても推測はずれます。
公式

全体の量と標本の量

同じ平均でも、対象が母集団か標本かで記号を分けます。

母平均と標本平均

μは未知の母集団の平均、X̄は抽出したn個の観測値から計算する平均です。

  • 母集団について知りたい平均
  • 標本から計算する平均
  • 標本の大きさ
使うときのコツ

標本を取り直すとX̄は変わりますが、同じ母集団のμは変わりません。

解くコツ

最初に「誰について知りたいか」「誰を実際に測ったか」を別々の文で書きます。

図解多数の母集団からくじによって標本を選び、標本平均から母平均を推測する図
母集団の名簿に抽出番号を割り当て、乱数で標本を選びます。標本平均は母平均そのものではなく、偶然のずれを伴う推測材料です。
手順

標本調査を設計する順番

  1. 1

    知りたい問いと母集団を具体的に定める

  2. 2

    測る変数と単位を決める

  3. 3

    母集団を覆う抽出枠を用意する

  4. 4

    無作為に標本を選んで同じ方法で測る

  5. 5

    標本統計量と不確かさから母数を推測する

比較
区分性質
母集団対象校の全生徒知りたい全体
標本無作為に選んだ80人実際に観測する一部
母数全生徒の平均通学時間通常は未知
統計量80人の平均通学時間標本から計算

区分母集団

対象校の全生徒
性質
知りたい全体

区分標本

無作為に選んだ80人
性質
実際に観測する一部

区分母数

全生徒の平均通学時間
性質
通常は未知

区分統計量

80人の平均通学時間
性質
標本から計算

母数と統計量を同じ「平均」とだけ書かず、どの集団から得た値かを区別します。

場面
ある高校の全生徒900人の平均睡眠時間を推測するため、名簿から乱数で90人を選んで回答を得る。
順に考えると
母集団は調査時点の全生徒900人、標本は乱数で選んだ90人です。900人の真の平均が母平均μ、90人の回答から計算した平均が標本平均X̄です。標本平均は母平均に近いと期待できますが、別の90人なら値は少し変わります。
ここが結論
90人の平均と、900人全体の平均を同一視せずに推測へ使います。
注意

人数が多いだけでは代表的にならない

確認

確認テスト

Q1

市内の高校生全体の平均通学時間を調べるため、名簿から無作為に選んだ300人を測った。標本はどれですか。

まとめ

まとめ

  1. 1

    母集団は知りたい全体、標本は観測する一部

  2. 2

    母数は母集団の量、統計量は標本から計算する量

  3. 3

    無作為抽出は選び方の偏りを抑える仕組み

  4. 4

    標本統計量には偶然によるずれがある

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