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イントロ

標本設計と偏り

計算前に、誰が入り誰が抜けたかを見る

標本調査の偏りは、ある特徴をもつ人が選ばれやすい、答えやすい、特定の答えへ誘導されるときに生じます。人数より先に選び方と測り方を点検します。

定義
とは、抽出や回答の仕組みにより標本が母集団を系統的に代表しなくなる偏りです。
見分けるポイント
でも標本ごとに少し違う偶然のずれは生じます。一方、ウェブで希望者だけが回答する、連絡先のない人が抽出枠から抜ける、回答しない人に特徴がある、質問文が賛成を促す、といった仕組みは一方向のずれを生みます。
公式

観測された差を分けて考える

調査値と母数の差は、偶然変動だけで説明できるとは限りません。

差の見取り図

標本を取り直すと揺れる部分と、設計が同じなら同じ方向に残りやすい部分を分けます。

  • 無作為抽出でも生じる標本ごとの変動
  • 選び方や測り方が生む方向性のあるずれ
使うときのコツ

この式は厳密な分解計算ではなく、原因を点検するための見取り図です。

解くコツ

母集団、抽出枠、参加者、回答者、測定値の各段階で誰が抜けるかをたどります。

図解母集団から抽出枠、標本、回答者へ進む各段階で対象が抜ける図
母集団から回答データへ進む途中で、抽出枠に載らない人、選ばれない人、回答しない人が生じます。どの段階の脱落かで改善策が変わります。
手順

調査を読む5つの問い

  1. 1

    母集団は問いに合うよう具体的に定義されているか

  2. 2

    抽出枠は母集団の重要な層を覆っているか

  3. 3

    各対象が選ばれる仕組みは確率的か

  4. 4

    無回答者と回答者の特徴は違いそうか

  5. 5

    質問文・順序・測定方法が回答へ影響していないか

比較
偏り起こり方改善の方向
抽出枠の不足名簿に一部の層がいない対象を覆う枠へ更新
自己選択関心の強い人だけ参加対象から無作為に依頼
無回答回答者だけに特徴追跡と回答しやすい設計
測定・質問誘導文や測定条件が違う中立で統一した方法

偏り抽出枠の不足

起こり方
名簿に一部の層がいない
改善の方向
対象を覆う枠へ更新

偏り自己選択

起こり方
関心の強い人だけ参加
改善の方向
対象から無作為に依頼

偏り無回答

起こり方
回答者だけに特徴
改善の方向
追跡と回答しやすい設計

偏り測定・質問

起こり方
誘導文や測定条件が違う
改善の方向
中立で統一した方法

偏りの名称を当てるだけでなく、どの段階をどう直すかまで一組で考えます。

例
場面
学校食堂の満足度を、食堂の入口で昼休みに利用者200人へ聞いた。
順に考えると
母集団を全校生徒とするなら、食堂を利用しない生徒は抽出されません。200人という人数が多くても、利用者だけを選ぶ仕組みは変わりません。全校名簿から無作為に選び、利用状況も質問すれば、非利用者を含む全校の意見へ近づけます。
ここが結論
問題は標本数より、入口に来た利用者だけを対象にした抽出の偏りです。
注意

大標本で偏りが消えるとは限らない

確認

確認テスト

Q1

動画サイト上で「この動画が好きな人は投票してください」と募った結果を、全視聴者の好みとみなせない主な理由はどれですか。

まとめ

まとめ

  1. 1

    偶然のずれと系統的な偏りを区別する

  2. 2

    母集団から回答まで各段階の脱落を見る

  3. 3

    標本数を増やしても設計上の偏りは残り得る

  4. 4

    結果とともに抽出方法・回答率・質問文を読む

  5. 5

    とは、抽出や回答の仕組みにより、標本が母集団を系統的に代表しなくなる偏りです。

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