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イントロ

標本平均の標本分布

標本を取り直すたびに動く平均を分布で捉える

同じ母集団から同じ人数を無作為に選び直すと、標本平均は毎回少し変わります。その標本平均の集まりにも確率分布があり、中心は母平均になります。

定義

標本平均の標本分布

教科書では
同じ大きさの無作為標本を繰り返し抽出したときに得られる、標本平均X̄の確率分布です。
言いかえると
一度得た標本平均は一つの数ですが、抽出前にはどの標本が選ばれるか分からないためX̄は確率変数です。標本を取り直したと想像してX̄を並べると、母平均のまわりに分布します。人数nが大きいほど個々のばらつきが平均化され、分布は狭くなります。
公式

標本平均の中心と広がり

母平均μ、母分散σ²から大きさnの無作為標本を取ります。

平均と分散

標本平均の分布は母平均を中心とし、分散は個々の値の分散のn分の1です。

  • 標本平均
  • 母平均
  • 母分散
  • 標本の大きさ
使うときのコツ

nで割るのは分散です。標準偏差ではnで割ります。

標本平均の標準偏差

標本平均が母平均のまわりで揺れる大きさで、標準誤差とも呼ばれます。

  • 標本平均の標準偏差
使うときのコツ

nを4倍にすると標準誤差は半分になります。

解くコツ

個々の値の分布と、平均X̄の分布を別々の横軸で描き、標準偏差を混同しないようにします。

図解複数の無作為標本から標本平均を作り、その分布が母平均50の周りに集まる図
母集団から25個ずつ何度も抽出すると、各標本平均は異なりますが50付近に集まります。個々の値の標準偏差10に対し、標本平均の標準偏差は2です。
手順

標本平均の分布を読む

  1. 1

    母平均μ、母標準偏差σ、標本サイズnを区別する

  2. 2

    標本平均の中心E(X̄)=μを書く

  3. 3

    標準偏差σ/nを計算する

  4. 4

    正規分布として扱うための前提を確認する

  5. 5

    一つの標本平均が中心からどれだけ離れたかを読む

比較
標本サイズ標準誤差分布の形
n=1σ個々の値と同じ幅
n=25σ/5中心付近へ狭まる
n=100σ/10さらに中心へ狭まる

標本サイズn=1

標準誤差
σ
分布の形
個々の値と同じ幅

標本サイズn=25

標準誤差
σ/5
分布の形
中心付近へ狭まる

標本サイズn=100

標準誤差
σ/10
分布の形
さらに中心へ狭まる

nを増やしても中心μは変わらず、標本平均の偶然の揺れだけが小さくなります。

場面
母平均50、母標準偏差10の母集団から、大きさ25の無作為標本を取る。
順に考えると
標本平均X̄の平均は母平均と同じ50です。標本平均の標準偏差は10/25=10/5=2です。個々の値の標準偏差10をそのまま使わない点が重要です。標本を取り直したとき、多くのX̄は50から数単位の範囲に集まります。
ここが結論
E(X̄)=50、σ(X̄)=2です。
注意

一つの標本内の散らばりと混同しない

確認

確認テスト

Q1

母標準偏差12の母集団から大きさ36の無作為標本を取ると、標本平均の標準偏差はいくつですか。

まとめ

まとめ

  1. 1

    標本平均は抽出ごとに変わる確率変数

  2. 2

    標本平均の分布の中心は母平均μ

  3. 3

    標準偏差はσ/n

  4. 4

    nを増やすと平均の偶然の揺れは小さくなる

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