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イントロ

微分と積分の関係

変化率を取り出す操作と、変化を足し戻す操作

微分はある量の瞬間的な変化率を求め、積分は変化率を区間全体で累積します。原始関数を通して、二つは互いを逆向きにたどる操作になります。

定義

局所的な変化と累積

教科書では
微分は一点付近の変化を傾きとして読み、定積分は小さな変化を区間にわたって足し合わせた総変化を表します。
言いかえると
位置s(t)を微分すると速度v(t)=s'(t)が得られます。逆に速度v(t)を時刻aからbまで積分すると、s(b)−s(a)という位置の変化を得ます。何を入力として何の変化を追うか、単位とともに読みます。
図解位置の関数から速度の関数へ微分し、速度グラフの面積から位置の変化へ積分で戻る循環図
上段では位置s(t)の接線の傾きを速度v(t)として取り出します。下段では時刻aからbまでの速度を積分し、位置の差s(b)−s(a)へ戻る往復を矢印で示します。
公式

量・変化率・総変化の対応

量から変化率へ

位置sの時刻tにおける瞬間の変化率が速度vになる。

  • 時刻
  • 時刻tでの位置
  • 時刻tでの速度
使うときのコツ

一点での速さや傾きを問うなら微分

変化率から総変化へ

区間の速度を累積すると、終点の位置と始点の位置の差になる。

  • 始めと終わりの時刻
  • 位置の総変化
使うときのコツ

区間全体でどれだけ変わったかを問うなら積分

解くコツ

問題文の単位を見ると判断しやすくなります。量÷入力の単位なら変化率を求める微分、変化率×入力の単位なら総変化を求める積分です。

要点

同じ式を逆にするだけではない

不定積分は導関数から原始関数の族へ戻るため+Cが必要です。定積分は区間を指定して原始関数の差を取り、初めから終わりまでの総変化を一つの数で表します。目的に応じて不定積分と定積分も区別します。

  1. 1

    微分は一点の傾きや瞬間の変化率

  2. 2

    不定積分は原始関数の族

  3. 3

    定積分は区間全体の累積

  4. 4

    単位を追うと操作を選びやすい

場面
速度がv(t)=2t m/sで、時刻0秒から3秒まで動く物体の位置の変化を求める。
順に考えると
求めるのは区間全体の位置の変化なので速度を積分します。2tの原始関数はt²であり、[t²]03=3²−0²=9です。速度の単位m/sに時間sを掛けるため結果の単位はmになります。
ここが結論
位置の変化は9 mです。この区間ではv(t)≥0なので移動距離も9 mですが、速度が負になる区間を含むと両者は区別が必要です。
比較
問い選ぶ操作得られるもの
時刻2秒での速度位置を微分一点での変化率
0秒から3秒の位置変化速度を定積分区間の総変化
導関数から元の関数不定積分原始関数の族+C

問い時刻2秒での速度

選ぶ操作
位置を微分
得られるもの
一点での変化率

問い0秒から3秒の位置変化

選ぶ操作
速度を定積分
得られるもの
区間の総変化

問い導関数から元の関数

選ぶ操作
不定積分
得られるもの
原始関数の族+C

「一点か区間か」「量か変化率か」を先に言葉で分けると、微分・不定積分・定積分を公式名だけで選ぶ誤りを防げます。

確認

確認テスト

Q1

流入量r(t)が1分あたりのリットルで与えられています。0分から5分までに増えた水量を求める操作はどれですか。

まとめ

まとめ

  1. 1

    微分は量から瞬間の変化率を取り出す

  2. 2

    積分は変化率を区間で累積する

  3. 3

    速度の定積分は位置の総変化

  4. 4

    一点か区間か、単位は何かを見て操作を選ぶ

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